培ってきた知識と技術は最善に辿りつくためのコンパスになる。

PEOPLE 02
培ってきた知識と技術は最善に辿りつくためのコンパスになる。

立川 大悟
製造部 | 2018年入社
PROFILE
大学では、工学部の電気学科に所属し、スイッチやセンサーからの情報を元に、機械に命令を下すための論理回路などを学んでいたという。ペンニットーとの出会いは、学内の合同企業説明会。その後に訪れた工場見学で、自分の働く姿を想像できたことが、入社を決めた大きな要因になった。

現在の仕事内容

私は製造部に所属しており、熱によって変形する「収縮チューブ」の製造ラインを担当しています。お客様からの製造依頼を受けて、チューブの原料となるふっ素樹脂のペレットに加工を施し、最終的な製品の形に仕上げていきます。納期を守ることも大切ですが、製品のバラツキを抑えることも、製造管理の重要な仕事です。
チューブの厚みは、依頼された通りに仕上がっているのか、規格を測定しているセンサーに異常はないのかなど、定期的に確認しながら、油断なく確認をするようにしています。異変があった場合には、製造をやり直したり、製造機械の修理や部品交換を行うなど、最適な対応が求められます。

現在の仕事内容

仕事のやりがい

ラインを管理する中で、自分で思った通りの改善ができた時に、大きなやりがいを感じます。製造ラインでは、不良品や機械のエラーはどうしても起きてしまうものです。だからこそ、異常が発生した際には、自分の頭で原因を思考し、できる限り速く改善をする必要があります。改善を行う際に私が大切にしているのが、ある種の「めんどくささ」です。例えば、作業をしていて「余分な時間や労力がかかっているな」と感じるのであれば、おそらくどこかに改善できる部分があると思うのです。そうして、製造にかかる時間が大幅に削減できたり、製造効率が数%向上した時には、自分の思考と行動に効果があったのだという喜びを感じられます。

現在の仕事内容

仕事に活きた学生時代の経験

大学時代に学んでいた電気や論理回路の知識は、機械の修理や生産効率の改善に役立っていると思います。製造機械に命令を下すための「PLC」と呼ばれる機器を扱うこともあり、それは大学で培っていた知識と経験がなければ、今のようにスムーズに操作することはできなかったかもしれません。一方で、私が実際に製造をしているのは、ふっ素樹脂の製品です。入社時は、製品の素材や形状に関する知識はそれほど多かったわけではありませんでしたが、それでも仕事をする中で学んでいくことができるので、分野が異なっていても安心していただきたいです。

印象的なエピソード

特に印象的だったのは、製造エラーの原因を探っていた時に、自分が一つの考えに固執しすぎてしまったという苦い経験です。ある日、突然センサーが異常を起こすようになり、その原因となる箇所を探していたのですが、何度も試行を繰り返すうちに、「センサー自体に異常があるに違いない」と思い込んでしまったのです。そうして、5時間もかけて修繕にあたったのですが、それでも改善はしませんでした。最終的には、製造時のチューブの厚みに問題があることが分かりました。0.03ミリ単位で、チューブの穴の中心がズレてしまっており、そのためにセンサーが誤作動を起こしていたのです。理由が掴めると、たったの15分で上手く動くようになり、自分が一つの考えに固執しすぎてしまったことを痛感しました。ただし、この経験を通して、考えの判断基準を設けることの重要さを知ることができたと思います。

ある1日のスケジュールA DAY schedule

8:30
業務開始/ラジオ体操、朝礼を行った後、
掃除・メール確認・機械の立上を行う。
10:00
押出立上完了/「押出」という作業が立ち上がる。
12:00
昼食/食堂でご飯を食べる。
12:30
膨張立上準備/押出にて作ったチューブを、
収縮チューブに加工する機械の立上準備。
13:00
膨張立上開始
13:30
膨張立上完了/立上以降は製品の外観を検査する。
16:45
膨張終了/膨張加工が終了し、機械を立ち下げる。
17:30
押出終了/押出を終了し、機械を立ち下げる。
17:45
製造の成果の入力や書類の制作。
18:15
退社
ある1日のスケジュール

今後の目標

今後は、いちから機械を設計してみたいと思っています。今の私の知識と技術では、製造機械を微細なレベルで制御することはまだできません。理想としては「1分間にモーターを2回転」「一定間隔で2ミリ動かす」といった細かな動作をさせたいのですが、なかなか難しいのが現状です。しかし、こういった精密な動作をするために必要な部品は知っています。それが、「サーボモーター」です。これさえ導入できれば、製造の可能性がもっと広がります。生産効率が高まることで、「めんどくささ」を感じるような余計な労力を割くことができるでしょう。そんなサーボモーターを組み込んだ、より効率的な製造ラインを設計するために、様々な知識の習得に励んでいるところです。

皆さんへのメッセージ

シンプルなことですが、就職活動では「自己分析」がとても大切だと思います。会社の求める人物像と、自分の人物像がどれだけ合っているのか。それがぴったりはまると、楽しみながら仕事で活躍することができるはずです。一方で、人物像が合致していないと、入社したとしても違和感を感じ続けることになるでしょう。だからこそ、自分がどんな性質を持っており、「その性質はどんな環境下において長所・短所となるのか」「複数の長所を活かせる環境かどうか」など、「自分の強みを発揮できる環境の条件」を考えてみてください。そして、就職活動での自己分析と業界研究は、コンパスと地図の関係に似ています。大きな地図を広げて、自分の強みというコンパスが指し示す先に、歩いていってみましょう。